ひとしいからである。母船310隻、戦艦約3600隻、戦闘機約4万機、小型戦闘機が400万機、ミニ戦闘機にいたっては正確な数はつかめない。(なにしろドンドン製造中なのだ)ミニ戦闘機はゼロ戦の約6倍の2400万機のまさに人類史上最大の軍勢を呈した。総人員は

810万人、人型ロボット約8000万体と言う構成だ。ほとんどが、この8年間に大増産されたものだ。

 このうち母船1隻、戦艦12隻、戦闘機約100機、小型戦闘機(ゼロ戦)約20万機、が少将の指揮下にはいる。ミニカーはまだ何機が編隊に入るかは不明だ。小型戦闘機以外は全軍の1%未満にも満たないが、ヒデキ少将はマーマー満足している。時代が違うとはいえ、少将程度のランクで戦艦12隻は破格も破格、天地がひっくり返るほどの陣容だろう。しかも配下に入る軍人はほとんどが少将の采配(さいはい)に心酔している人がほとんどなので、少将としても動きやすいはずだ。

 対する、オバサン軍は先にも言ったように母艦36隻と戦艦(アメーバ)、推定約8万隻と、戦艦数で圧倒していて、戦いにならないようであるが、わずか3隻の旧式戦艦と戦闘機5機のヒデキ准将旗下(きか)の陽動作戦部隊が約2000隻の敵の戦艦を殲滅(せんめつ)したことで、連合軍の士気は大いに盛り上がってきた。ただこれはあくまで奇襲作戦であって、(おけ)狭間(はざま)の合戦でわずか3000の信長勢が4万の今川勢を破ったようなもので、歴史上ではほとんどありえないことなのだ。特に母艦の戦闘力が段違いなので、数字だけを気にしてもあまり意味がない。

 なにしろこちらの母船の大きさがせいぜい長さ6km、幅5km、厚さ4kmほどのずんぐり型に対し、オバサンの母艦はなんと直径30kmの球形なので赤ちゃんと横綱ほどの違いがある。ちなみにオバサン猿人(例の身長45mのごつい奴)は母艦1隻あたり推定45万匹入ると思われるので、1匹当たり少なくとも20人分の食料はいるだろうから、毎日、約100万人分の食料がいることになる。

 そうなると母艦のなかは武器もさることながら、ミード人の情報では、独自の食料栽培が行われているらしいので、もしそれが本当なら、母艦の中味は大半が農場なのではということになり、話が牧歌的になる。

 最近、友好関係になったミード星人が助太刀(すけだち)を申し込んでくれたが、軍事的に見るべきものはなく、提供してくれた戦艦約3000隻、戦闘機約60万機も何しろ身長80cmに合わせてあるので、戦艦をすべて、負傷兵の収容、治療にまわってもらい戦闘機はその戦艦の防衛に専念してもらうこととなった。さいわい医学は人類のレベルに近く、身長が小さく、手足も小さい分、より繊細な治療が可能で、多くの負傷兵が命を救われた。しかし、戦艦の出入口こそ高さが3mはあるが病室出入口の高さが何しろ1.5mほどしかないので、入る時こそ、担架なので入れるが、元気になって出るときは、みんな腰をかがめて、じいさんになって出てくる羽目にならざるを得ないのは格好が悪かった。

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 あと数日で大決戦と言う時、とんでもないこと起こったのである。わずか20分ほどのあ

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